3度目の再会

誕生日直前に天縁のあいつと3度目の再会をした(三度目でも再会というのか?)

20年ぶりの奇跡の再会はちょうど一年ほど前だった

今年あいつは私の誕生日の一か月ほど前に会社を興して社長になった

電車賃も宿代も出してもらった

あいつと会う前には親友と会ってしゃぶしゃぶをごちそうになった

あいつと会った翌日にも一人歩きが寂しくてまた親友に付き合ってもらった

いつもなら一人が平気なはずなのに

なぜか一人の時間をもちたくなかった

しかしあいつはちょっと不機嫌で

そのわけはあいつのお金で親友と会う時間を設けたからなのか

私が何か気に入らないことを言ってしまったのか

考えてもはっきりと思いつく理由が無い

居酒屋で一杯やりながらあいつは置き引きの話を始めた

会社設立のための書類やら大金の入った通帳やら一式を入れたカバンを電車の棚に置き酔いつぶれて寝てしまい終着駅で目覚めたときには棚に置いたカバンが無くなっていたというありふれたドラマのような本当の話

警察へ行きその後現金とカバン以外が捨てられていて奇跡的に戻ってきたということ

一度目の再会に身代わり守り二度目の再会の時に三鈷杵のお守りをなぜか渡していたのも一緒に出てきたということ

カードや通帳は当日の深夜に交番にて使用停止の手続きをして無事だったこと

話を聞いていて少し気持ちが悪くなった

なんということかこの人の人生は自業自得とはいえ波乱含みで運がいいのか悪いのかわからない

その他の話はさほど盛り上がらずこちらの話題もさほどなく会話も途切れがちで

お別れ前のバーのカウンターではあからさまに反対隣りの客のほうに身体を向けて会話に加わりたそうなそぶりで私の存在はほとんど無視状態

私はカウンターの前に並ぶ様々な酒の瓶とかなり高い位置に設置してあるテレビ画面を意味もなく見上げて果汁たっぷりの酒を飲んで時を過ごした

そんな夜

心も魂も通じた気はしない

これでもう次の再会は無しかもなと漠然と思う

あの勢いでは何人もの女性との関係も今までもこれからもありうるだろうし

これでも案外一途な自分には相応しくない相手なのかもと考えたりもする

しかし遠い過去にひどい出来事があってお別れしたものの嫌いにはなれず

仏さまを頼って相談した結果無理に嫌いになることも忘れることもしなくていいと出た答え

それは今でも変わらず無理に嫌いにはなる必要も忘れる必要もないとは思う

それに小さくて大きなとある出来事をプレゼントにいただきもした

なので寂しさが残る別れの後

行き帰りの新幹線で読むつもりで買った「掃除婦のための手引書」は読んだ限りでは期待したほど面白くなく

心に響く言葉も今のところまだ見つかってはいない

ただほんのりとした寂しさだけが残っている

あいつと会うために四苦八苦して買った安い服や高い靴の支払いも残っている

収入不足を補うための新しい仕事も決まっておらずあてもない

傾いていく運に不安を感じながらも生きなければと思う再会二日後の夜

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