旅をしてきた 台風上陸前にちゃんと帰ってきた

4日前、無職に戻った1日目。
朝から夕方までパソコンの前で同じページを開いては閉じ、閉じては開き、ぐずぐずぐずぐず、行こうか辞めようか汗かきながら迷い続けた。

で、今日という日のぎりぎりに目的地に到着できるぎりぎりの時間に宿をネットで予約して、大急ぎで着替えして、駅へと向かった。
もう、お金は気にしないことにして・・・

旅といっても生まれた町への帰郷。
目的は墓参り。
墓参りは、帰りたいという単純な心の言い訳。と今回気付いた。
理由なんか無いんだ。
人はたぶん、元いたところに帰りたい、そういう心理は自然にもっているものなんだろう。
どんなに痛い場所だったとしても、どんなに胸苦しい場所だったとしても、憎しみに満ちた場所だったと、怒りに燃えた場所だったと、悲しみに満ちていた・・・と、いいことなんか何も・・・と、息ができないほど恋しい・・・と、まあ、別に特に行かなくても・・・としても、深層心理では帰りたいと願っているのではないかと思ったりしている。

それほどおおげさな理由は無いけれど、あまり好きではなかった生まれた町はもう、別人のように都会の顔をすっかり我がものにして、私を素直に好奇心旺盛な旅人として迎えてくれるのであった。
おかげで楽しい旅が出来た。

わだかまりの消えない実家との縁はこの際無視した。
温泉付きの安いホテルは快適だった。
迷いに迷って、墓参りと自分の干支の寺参りをしてから、母と妹をミニミニ温泉旅行、現実からのふいの隔離にさそうことを考えながら町を歩いた。
悪くない町だ。昔ヒットした歌の川はダムのせいだろうけど水が乏しく美しいとは言えなかったけれど。

林立する現代的なマンション、見慣れないセレブぶったショッピングビル、高級そうな服飾雑貨のウィンドウ。ああ、この町は干からびてないじゃない。
カン違いした旅行者の私は小金を惜しみなく落とすのだった。開放的になった気分は現実の経済状況くらしぶりを意識の外に追いやってしまったのだ。

ああ、この先はこの先はこの先は・・・無いんだけど・・・まぁ、いいか・・・

神仏は母と妹と過ごす温泉ビジネスホテルの一夜をお与え下さった。費用など、今このときのためにならたぶん惜しいことなど無いのだと信じた。心配させないようにポイントで支払ったとか、無職だということを言ってなかったりとかしたけれど。
ただ、お得なネット予約の割引と更に一部ポイント利用で格安であったことは確かだ。


とはいえ、二人が到着するのを待たず、懐かしい旧友とほんの数時間語り合うために私はでかけたのであった。長い時の流れを越えた楽しい時間だった。

母と妹は堅実で、浮かれることなくいつものように仕事をこなし、それでもふいのびっくりする誘いに、歩ける距離の非現実に出かけてくる決断を下し、それなりに二人で楽しんでいてくれた。

旅の終わりは節約。格安高速バスで、運良くまた竜神様の助けか何か、風雨のひどくならないうちに暮らす街のこの部屋に傘もさすことなく帰り着いた。

いま外は強い雨風。
心配する母からのメール。まったく心配などいらないと返信。


旅の前に買っってあったパウロ・コエーリョの「11分間」を読んでいる。訳がちょっと色気が無くて好きではないけれど、内容は私の好む深いもので、台風で篭る明日続きを読んで過ごそうかと思っている。

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