喪に服す

伯父は旅立った。
たくさんの花に埋もれて、大好きだった自転車の派手なウェアーと共に灰になった。

遅刻して告別式に出席した。
安っぽい喪服代わりのツーピースは、タクシーの拾えない小さな駅から20分の徒歩で静電気のために下半身にまとわりついた。
見慣れない人々がたくさんいた。
親戚達も母の姿すら見つけることができなかった。

午後、少し遅れて仕事へ行くと私は職場の担当者に言ってあった。
だけど、伯父の顔を見て、棺おけに花を入れているうちに、そりゃ泣けた。わたしとて小さな人間の一人であって、やはり死の前には恐れをもって動揺する。

小さな頃夏になると会えた伯父。
いやらしい形の貝を取ってきてくれてみんなで笑いながら焼いて食べるのが楽しみだったあの頃の自分を思い出した。伯父の記憶は楽しい思い出しかなかった。
だから、眠る伯父の顔に手を合わせて、出てくる言葉は「ありがとう」だった。

天然のわたしは、伯父の息子の変わり果てたおやじ姿に、「はじめまして」と言っていた。
伯父の娘の旦那だと思い込んでいた。従兄だと知った私はそんな場所だというのに一瞬大爆笑していた。浮いた・・・

というわけで、大晦日、余計な物のすべてをこの心身から追い払ってしまいたかったのだが、大祓へは行けなくなった。
妹、母、整体先生へ電話して、少し癒してもらった。

昨日、いろいろな意味で心を正常に保っていられず、仕事を休ませてもらおうと考えながら連絡もせずに電車に揺られて時を過ごしていたら職場から電話が入り、迷いのまま仕事などへいってしまったために、笑顔になどなれるわけもなく、元気に応対などする気にもなれず、仲間たちの表情も注意もやたらむかついて冷静に受け取れず・・・・・・最後の最後に若手にぶち切れた。人の死を何だと思っているんだ・・・・とやつにはまったく関係のない言葉を投げつけていた。関係のない他人に理解を求めようとした私がまったくの過ちだった。押し切って休めばよかったんだ。

良いお年を・・・苛立ちを私にぶつける君にも原因がなかったとは言えないんだよ・・・

人の死や、めったに会えない母との時間より大事な仕事なんて、今の私には無い。
そのことを自信を持って主張できない弱くて中途半端な自分をちょっと許せない。

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